たとえば、大人になってわかることもあるんだなぁという今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
最近、万年筆にはまっている。というとモンブランだのパーカーだの何万もするものかというと、そうではなく、いわゆる文具としての万年筆である。きっかけは、なじみで使っていたロットリングが一般筆記具を作らなくなったせいだが、いつものようにワキ文具をうろうろ見ていたら、ビビッドな色合いにひかれて購入(別の店ですが…)。世間的には、違う理由でシャーペンがもりあがっているラミーのモデルである。
まぁ、その前は送料の関係でロットリング・サーフを買ったりしたのだが、カラフルではあるが垢抜けない軸色と思いの外、太い書き味で使わなくなってしまい、そのあいだにインクが詰まったか無くなったかで書けなくなってしまっていた。またぞろ時が過ぎ、今度はペリカン・ペリカーノジュニアをやっぱり送料の関係で買ってみたら、こちらは意外と使いやすくて、家でちょっとしたメモとかに使っていた。で、何に目覚めたのか、先のようにラミーに一目惚れで、がちっと買ってみたわけである。
とりあえずは、ロットリング・ゾノックスの替わりに赤軸に赤リフィルを購入したところ、断然書きやすいので、ネットでうろうろしているうちに2009年度モデルのオレンジのやつと2008年度モデルのライムのやつとか、はたまたコンバータに日本未発売のボトルインク赤なんてものまで買ってしまって。おもしろいなぁ。
結構、ブログで「万年筆、使ってます」とか、ワキ文具のコメントなんかでも「自分用に3本目です」みたいなコメントを見たりしていて、以前は「万年筆なんて面倒なものを…。機能的なボールペンでいいじゃん」なんて思っていたのだが、1本買って使ってみるとわかる気がする。そのもの自体を使うのも楽しいし、シリーズで揃えたくなるし、ペン先の摩耗(いくらかするみたい)とかインクをすわせたりといった「育てる」感があって、はまっていくのがわかる。
なんだろう、ミニ四駆やベイブレードの世界に近いんだろうか。元々のプレーンな状態でも遊べるけど、パーツ買ってきてチューンして、あまつさえオフィシャル以外のパーツやホームセンターでそれらしいのを買ってきてつけたり、といった感覚に似ている感じがする。いつまでも男の子は、こういうのが好きなのかもね。
んでロットリング。そもそものきっかけは、2004年の秋口に立ち読みで「ロディアブロックメモがいい」という記事を見て、そのまま神保町の文房堂行って1冊買ってみたのが始まり。会社やめるにあたって何か記念にと思って、No.11のレザーケースを買ったのがその頃で、そこでワキ文具を知ったのでした。そうしたら、ロットリングのペンがいっぱい売ってるじゃないですか。社会人になって、最初の配属時に買いそろえたのがロットリングのラピッドグラフ。当時の印刷物の入稿って、版下用紙(方眼の印刷された画用紙みたいなもの)に、写植を張って、罫線とかは直接ロットリングで書いたり、トレペに書いたのを張ったりしていたので、版下作るにはロットリングと定規、デザインナイフ、ピンセットなどは必需品だったのだ。三つ子の魂百までではないが、そのころの気持ちを忘れないためにもと思って、ゾノックスとかティッキーとかを買ったのでした。
ただ、ゾノックス赤はよく使うだろうからとまとめ買いしたし、黒も新宿にいったついでに世界堂で何本かかったりしたのだが、いかんせん作ってないのだから在庫があるわけがなく、「最悪、0.7mmのラピッドグラフ? それともイソグラフに赤インクか?」(なんで最悪かというと、基本的に製図用なので、垂直に近い感じでないとうまく書けず、普通のメモ書き程度だと疲れちゃうから)なんて思っていたので、ラミー様々。
はてさて、先ほどの17年ほど前に買いそろえたアイテムのうち、未だに手元にあるのがデザインナイフ(ロットリングは、同人誌作ってたときに使いつぶして、そのまま破棄したような気が…)。これまた今では作ってないアイテムだが、貝印がおもしろいプロジェクトをやっているので、せっかくだから取り上げてみる。
————-キリトリ線————-
カイタッチ・プロジェクト!
#002 あなたのお宅にも貝印製品
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なんといっても、デザインナイフなのである。当時、いろいろと持った感じで適度な重さと太さでこれにした記憶がある。「Kaicut・FM-30C」と刻印があり、替刃のほうは「TB-701」だそうで。その前からOLFAのデザインナイフとかも使っていたが、いかんせんプラ軸なせいで少し力を入れるとたわんでしまい、あとグリップ部の金属部分で指が痛くなるので、仕事では使わなかった。今でも、このデザインナイフが一番使いやすいと思うのですが、復刻しないかなぁ。替刃もすぐに見つからなくなったので、3枚くらい残して別のやつをいろいろと買って試してみて、なんとかコクヨのHA-30Aが同じデザインだったのでそちらを使っているわけですが、こうもいろいろと無くなっていくというのは、マイノリティなのかなぁ。
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