たとえば、お金払って武道館っていつ以来と思い出すと、95年1月あたりの橘いずみ以来、という今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
15日。縁あってI’VEの武道館コンサートに行ってきました。雑感としては、「最初から2人目くらいまでは楽しかったなぁ」という感じ。確かにお金かけているし、7年弱(くらい? スタートをよくしらないので)の活動をがっちり発表した、という意味では意味があったと思うし、オーディエンスにしても「ボクらのI’VEが武道館か…」という感慨はあったと思う。しかし、これをゴールにして欲しくない思いはある。
というか、「音を楽しむ」と書いて音楽なら、もっと「気持ちいい音を楽しみたい」というのは普通の欲求だろう。しかし、今回の武道館では単純な「大きな箱、大きな音、知ってる歌」で終わってしまった感じが強い。ほかの「作曲、編曲はします」というプロダクションではなく、”音屋”としても認知されているI’VEなのだから、もっとインストパートが欲しかった。事実、ボクの前のひとは、インストパートで”のみ”立ち上がって手拍子していたくらい。
でも、お金を払って無くて、それほど入れ込みもなく、「おねがい」シリーズの歌くらいしか知らない人間からすると、気持ちとしては「演出過剰な、大箱カラオケ大会」な気もした。もっと生音であることを有利に、むしろ30分くらいはインストパートを用意して欲しかったくらい。I’VEにはそれができるはず(逆にいうと、ほかのサウンドチームが「歌姫、用意してればいいんでしょ」的な軽いスタンス、ということもいえるが)。
それでも単純に「武道館でやった」ということはすごいこと。むしろ、毎年ではなく、3年とか5年ごとにやってほしいイベントではあった。これだけ待たせたから4時間近く「歌」だけで持たせた、ということもあるし、毎年おこなってパワーを減らすより、「5年後のKOTOTKO」「10年後の川田まみ」「15後後の”えいこ学級”の生徒」とかを見て見たい気の方が強い。さすがに今回のは「初めてやる」意識が強すぎて、舞台に出たのはもちろん、スタッフや観客も「どんなんだろう?」の気分が強すぎた。むしろ開き直って「5年後、10年後に同じプログラムでやる」くらいのほうが楽しいじゃない? 「経験も積んだ、自分の技量も円熟味も増した、改めて以前の歌を歌ってみたい」というのを、同じメンツでやって、同じオーディエンスで見てみたい。
日曜にBSフジで名も知らぬバンドの名も知らぬ曲でも「気持ちいい」を感じているので、もっと「楽器の音」の力強さを感じたいのである。未だに、YMOを聞いているのは、それが「気持ちいいから」だけれど、そんな人から言わせると、「サイリウム降って、とりあえず身体動かしているより、もっと”音で楽しむ”感じ」を持って欲しい気もする。海外のバンドなんて、ほんとに楽器と関連機材だけで、演奏してても、楽しそうだもの。そういうのをもっと見てみたかった。
ま、酔ってるのでそんな感じ。