PS・DC「メモリーズオフ2nd」

 前作は、かなりはまった。レビュー用に借りたので、なにも考えずに唯笑シナリオでクリアした。これが、終盤のどんでん返しがイタくてそれから那須めぐみブームなわけだが、意外とほかのシナリオは、そうでもなかった。どうしても、彩花とのからみがあるので、ほかのキャラクターは、あまりイタくない。そんなメモオフの続編である。
 続編といっても、登場キャラクターはかぶらない。唯一、稲穂信だけが引き続き登場するだけで。これも、ほたるシナリオでは、前作同様のキーワードを伝えてくれたりするし、所々に前作のキャラが名前だけとはいえ出てきたりするので、前作をプレイしてからの方が多少楽しめると思う。
 で、ギャルゲーとしてはめずらしく、最初から彼女(ほたる)が居る状態でシナリオをすすめていく。ということは、当然ほかの女の子シナリオに入ると、ほたると別れることになる。ほたるシナリオでも、親友とのちょっとしたすれ違いも(これまた前作同様に)あって、一通りイタいシーンが出てくる。
 めずらしく、全キャラでクリアしてしまったのも、なんとなく「全パターン、見ておきたいなぁ」という感じで。PS・DC「お嬢様特急」も、PS・FX「ファースト☆Kiss物語も、PS「トゥルーラブストーリー2」も、PS・DC「メモリーズオフ」も、全キャラクリアに1~2人足らないところで落ち着いているわけだが、最近ではPS・DC「シスター・プリンセス」、PS2「トゥルーラブストーリー3」があるくらい。たぶん、それらに共通するのは、「全パターン見ておきたい」と思わせる何かがあったんだろう。ここ数年、特にレビュー用に借りたものは「とりあえずクリアする」のがあって、全キャラクリアするまでやりこむ時間がなかったし、また終わってから改めてやるということもなかったし。
 システム的にも、相変わらずさっくり遊べるのはうれしい。ただ、PS版を遊んだせいか、BGMの無いシーンでのボイスにかかるヒスノイズがちょっと気になった。シナリオとしては、ほたるシナリオや静流シナリオ、巴シナリオはいろいろと揺れ動くのでおすすめ。確かに、こうやって聞くと水樹奈々はうまいなぁ、って思うね。