20周年記念の夏旅

 たとえば、何回も来ているのに新しい発見がある今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
 モバメでちょいちょい流していたが、今年も夏旅を満喫してきた。昨年の反省もあったのでプランの大枠は6月の中旬にはたてていたが、ホテルの手配などは行わずにいた。
 仕事の夏休みも確定してから、ホテルを予約しようとしたが思いっきり盆休みのど真ん中、ハイシーズンにもほどがあり「1泊7千円、1万円」「残り1部屋」なんて条件ばかり。早速プランの変更を余儀なくされて、がちっと予約。
 数日後、乗り継ぎのタイミングでどれくらい時間が空くか確認していたら、スケジュールがつながらない。具体的には、青森から北海道に入って函館着9:34なのに、函館発8:18でスケジュールをきってた。なので、予約入れたホテルをキャンセルして、新たにスケジュールを切り直して、改めて予約を入れる。


 8日。いよいよ明日から出る予定なのに台風が接近する。ゴミ捨ての関係でもう自宅では食事ができないので駅ビルで食べようとしたら「台風接近のため営業を終了しました」だって。しょうがないので本屋で時刻表を買おうとしたら同じように早じまい。先が思いやられるが、早めに寝ようとするもそうそう寝られるものでもなく、「絶対に3時半には起きないと…」と思えば思うほど寝られず。結局うつらうつらしたくらいで、出る時間になってしまった。
 9日。始発で乗り込み、秋葉原、上野と乗り継ぐ。上野の乗り継ぎは1分くらいしかないので、小走りに階段登って降りて、息も切れ切れ。年だなぁ。そこからは、宇都宮、黒磯、新白河、郡山、福島、仙台と乗り継ぐ。車中では雨脚が強くなっても、雨雲よりも列車のスピードが速いので、それほど降られることも無かったのはよかった。さて仙台で小1時間あるので昼食でもとうろつくが、駅チカはまぁ高い。向かいの商業ビルにはなまるうどんが入っていたはず、と向かってそちらで昼食。
 戻ってきて小牛田、一ノ関、盛岡、二戸と乗り継いで本日の終着、八戸に到着。ここで霧雨にぶつかる。軽く濡れながらホテルにチェックインして飲み屋を検索し、そちらに向かうものの、店構えがスナック風だったり、やたらラーメンの写真が押されていたりして、雰囲気が違う気がするので結局駅前のチェーン居酒屋に。しかしビールが高いので、そうそうに出る。帰りしなのコンビニでがっつり買って部屋飲み。そして、就寝。
 10日。八戸から新幹線なので、それほどシビアな起床時間ではないので、楽ちん。なにより新幹線なので、そりゃ楽ですよ、と。さすがにまだ帰省ラッシュではないようで、乗った車両の席は半分も埋まってなかった感じ。新函館北斗からライナーに乗り換えて函館に到着。朝食でも…と一応駅そばの観光市場をうろつくも、当たり前だが海鮮丼ばかりで、1食に1,000円、1,500円払う気になれず。
 そこで地場の百貨店・棒二森屋店を見たら、地下にハセガワストアの出店が入ってるらしく、そちらでやきとり弁当を買うことにした。まぁ蒸し暑いなか、15分くらい待って入店、即購入して、駅に入場してベンチで食す。コンビニでカツゲンも忘れずに。
 食べ終わってから、森行きに乗車。到着後、森では1時間以上、待ちがあるので、駅前の阿部商店にていかめしを購入。ベンチでぱくつく。駅の待合室でまっていると、いかめしの立ち売りとすれ違う。ああ、あれがウワサの社長さんか、と。そちらで買っても面白かったな。
 さて、長万部、東室蘭、苫小牧と乗り継いで、立てたスケジュールでは2時間近く待つことになるが、当たり前に札幌行きが停まっていた。さくっとスマホで時刻表を検索して、これなら岩見沢に早く着くなと思った時には出発していた。うん、損したね。
 しょうがないので目の前にあるメガ・ドンキに向かって、食べ物を購入。そしてダイソーにて傘を買おうとすると、ファンシーなやつしかなかったので、再度ドンキにて傘も購入。ベンチでぱくついて、当初の予定通りの岩見沢行きに乗車。室蘭本線の乗り潰しができたと思えばいいか。
 ホテルにチェックインして飲み屋を探すも、21時半も過ぎると、ただでさえ少ない営業しているお店もラストオーダーだそうで。結局この日もコンビニでがっつり買って部屋飲み。
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 11日。岩見沢から旭川行きに乗車。こちらで2時間半ほど待つが、まだ店もやってない時間。と思ったら、目の前のイオンモールがあいているらしい。とりあえず、USBの通信ケーブルをダイソーにて購入(持って行ったケーブルが充電専用だった…)。中のベンチでデータのコピーをしている内に、「そーいや、イオンカードセレクトがゴールドだからラウンジ使えるな」と思い出して、そちらでゆったりする。まぁ「1日1回、30分程度のご利用をお願いします」とあるので、コーヒーを頂いてあとにする。
 駅で昼食がてらラーメンを食べてから、名寄行きに乗車。さて名寄でも2時間の待ちがあるので、駅そばをぶらつくと食品スーパーがあったので、そちらでパンなどを買って、待合室でぱくつく。時間が来たので音威子府行きに乗車。音威子府に着いたら、同じ車両が稚内行きになるので、トイレ行って写真撮って、車内で1時間待ち。
 あとは大自然の中を列車に揺られてやっとこ稚内に到着。チェックインして、ホテルにあった「お食事処マップ」を見て、商店街っぽいところに向かうものの、お盆休みのせいか店のやっている気配がない。しょうがないのでドラックストアーで発泡酒と乾き物を買って、駅前のセイコーマートで弁当を買って部屋飲み。
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 12日。ここからは、今回の目的でもある『お嬢様特急』の20周年記念なぞり旅。旅好きになったきっかけでもあるので、結構無理してやってきたわけである。始発に乗り込み、発車1分もしないうちに、線路脇にシカが…。途中も40分に1回くらいで、おそらくシカが線路に近づいたのか、警笛をならしまくり。さすがの大自然。とはいえ、前日の折り返しなので、デジャブのように名寄でスーパーによって朝食を買って待合でぱくつく。そして旭川行きに乗って、着いたら写真撮影。旭川は小停車駅だしね。ここではイオンモールで昼食を食べてから、ラウンジで休憩。あとは、滝川、岩見沢と乗り継いで札幌に到着。
 札幌は停車駅なので写真撮影してから、カプセルホテルに向かう。ただススキノの端っこなので、30分くらい歩いたか。チェックインして荷物をロッカー入れて、早速大通り公園のビヤガーデンに。最初に存在を知ってから寄るチャンスがなかなか無く(開催時期が長くない)、やっとこさ来られた。
ただ窓口でチケットを買う形なので、1人だと不安はあったが、最初のおかわりは無事だったので気を抜いていた。2回目のおかわりを買いに行って戻ってきたら知らんおっちゃんが座っていて、食べかけのつまみがかたづけられていた。何だよー、と思ってもあとの祭り。
そばで飲むのもしゃくなので、端っこにあった立ち飲みテーブルでビールだけをちびちび飲む。なんかほかのビヤガーデンを流す気分でもなくなったので、市街をうろついて、なじみの店の本店にでも行こうか、いやあっちまで行くのも20分くらいかかるし、ということでチェーンの串カツ屋に入店。カード使えないのでさくっと飲み食いしてあとにした。あと「ビル工事の関係でトイレが使えません」ってところに長居はできない。
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 ホテルに戻って、さっきまでの分も含めて服を洗濯。大浴場で汗を流して、乾燥機に突っ込むも、ガスではなく電気なので、30分経っても全然乾かず。こちらのホテルは洗濯機と乾燥機の利用料金は2時間までなので、ギリギリまで乾燥機を動かすも、あまり乾いた感じはない。しょうがないのでロッカーの中に干してさっさと寝ることに。だがどうにも暑いので夜中の2時くらいに目が覚めてしまった。自販機で水を買って飲んでから再度就寝。
 13日。まだ乾ききってないシャツに袖を通して、この日は余市にいく予定なのでそちらに向かう。ニュースの天気予報では、そんなに降らない感じだったので、傘を買わずに行ったのだが、これが敗因。
 余市に着いて、場内で写真撮りながらショップに向かっているところで、ポツポツと降ってきた。足早に試飲会場に向かうと、どうやらシステムが変わって、見学しなくても「試飲カード」に記入すれば無料試飲ができるらしく、そちらを飲んでから有料試飲に行こうかなと思っているうちに雨が本降りに。一応貸し傘はあるものの、もう在庫がなかったので、しょうがなく土産を購入して、蒸留所をあとにした。
 柿崎商店で飯でも食うかと思ったら、階段の下まで並んでいたので、こちらもあきらめて駅に向かったら、目の前で小樽行きが出て行ってしまった。踏んだり蹴ったり。1時間ちょい待って、小樽行きに乗って、札幌へと乗り継いだ。
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 雨が降るとどうしようもないので、折りたたみ傘を買って、サッポロビール園へ。ここも20年前に来た時に目的地にしたくらいなので、思い出深い。当時とは大分変わっちゃったけどね。大煙突とか建物とかをパシャパシャ撮ってからジンギスカン食べ飲み放題に舌鼓。再び本降りの中、ホテルに戻って、汗を流したが、さすがにまだ20時くらいなので眠くない。マンガを読んでたら良い感じになってきたので就寝。
 14日。この日もまだ乾ききってないシャツに袖を通して出かける。予定としては、門別競馬場に向かうだけだが、無料送迎バスが12時半なので、札幌の街をぶらつく。バスに乗り込んでから1時間半(!)で現地に到着。途中の高速道路が1車線というのにびっくり。さすがにまだ1Rの出走馬もパドックに出てきてないので、場内で腹ごなし。そうしたらサッポロ協賛のくじ引きがあるらしくチケットをくれた。
 そうこうしているうちに、1Rのパドックが始まったので写真を撮りつつ予想して、ネットで馬券購入。1着4着5着で予想していたので、そこそこ間違ってはないなと楽観視して2Rもパシャパシャ撮ってから、先ほどのくじ引きに挑戦。A賞はサッポロクラシック350ml・6本パック、B賞はサッポロナポリンなどソフトドリンクセット、C賞はグッズなどが当たるらしい。ということでやったところ、いきなりA賞をゲット。1日10名さまなんて書いてあるものが当たるなんて。で、はたと気がついた。これ持って帰っても部屋飲みできないじゃん、と(だいたいのカプセルホテルは食べ物・飲み物の持ち込みができないし、カプセル内での飲み食いは絶対禁止)。
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 しょうがないのでお店で唐揚げなどを買ってベンチで飲み食い。ネットで買うので、パドック見なければ席を立たずに済むからどかっと居座る。2時間もすれば全部空けてしまったが、このあたりの4鞍が連続的中していたので、また夕食がてらそばを食す。
 ところが、ここからまぁ外してばかりで、メインもかすりもせず、新聞を投げ捨ててさっさと帰りのバスに乗り込む。21時過ぎに出てまた1時間半かかって札幌到着。時間も時間なので、コンビニでおにぎり買ってぱくついてから、ホテルに到着。風呂入って就寝。
 15日。当初の予定では始発に近い感じで出発だったが、前日暇なときにスマホで時刻表見ていたら、全然遅い出発でもいけるじゃん、と。10時53分発に乗り込んで、苫小牧、東室蘭、長万部と乗り継ぐ。長万部ではドラックストアーで食べ物買って、函館行きに乗車。こちらも小停車駅なので写真撮影して、折り返しで隣駅の五稜郭駅へ。
 9日から1週間使ってきたきっぷもこちらで終了。ダイソーでネックピローを買って、飲み屋で時間つぶそうかと思ったら、まぁ店がない。函館まで来てイカを食べないのもアレなので、駅裏のスーパーで半額になったイカ握りなどを購入。これですら旨かった。さすが。
 さてここから函館フェリーターミナルまで40分くらい歩いて到着。そう、帰りはきっぷがないので、フェリーで本州上陸、高速バスで東京に戻るスケジュールなのだ。フェリーに長距離バスって、『センチメンタルグラフティ』やね(そーいやこっちも20周年か)。
 ありがたいことに、函館・青森のターミナルは、連絡線の名残か夜中でも3時間おきくらいに出ているので24時間入れるのだ。なので、22時くらいについて5時間くらい待って3時10分発のフェリーに乗船することに。とはいえがっつり寝込んで乗り遅れるとしゃれにならないので、あまりゆったりはできなかった。
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 16日。2時半くらいになると乗船可能になったので、さくっと乗船。即横になる。フェリーが動き出したくらいで寝てしまったようだ。
 で。6時前に目が覚めてしまったが、まぁ頭が重い。そりゃ3時間くらいしか寝てないからね。これで高速バスに乗れるかしらと思いながら、下船。ここから青森駅まで30分くらい歩いて行く。
 そして、駅の裏手にある青森ベイブリッジに到着。ここは停車駅イベントの舞台でもあるのだ。とはいえ、汗でベタベタなので、トイレで肌着を着替えるというロマンスのかけらもない感じ。
 コンビニで朝食買ってバスを待つ。時間ギリギリで来たが、帰省のUターンラッシュなのか2台出しでやってきた。乗り込んだら、「ただいま、東北自動車道に一部交通止めがあるので、お急ぎの方は新幹線の方が…」とかアナウンスが。「乗る前に言えよ、あとキャンセルしてもお金戻らないんでしょ」という気持ちになってしまったところで、発車。小1時間下道を走って弘前バスセンターに到着。ここでがっつり乗り込んでくるらしい。4列シートなので、特に指定しない限り普通は同性同士が隣席になるものだが、お隣は家族連れのおばさんだった(2列分、自分以外の7人が家族・親族だったみたい)。多少は触れちゃうけど、同じように太ったおっさんだったら、みちみちになっちゃうので、運がよかった。
 ここからは高速に乗って上野を目指す。途中、どうにも我慢できないお兄ちゃんがいたようで、トイレ休憩を一回挟んでから、昼食休憩の紫波SAに。「30分で出発します」って結構早いなと思いつつ、さくっとラーメン・ミニカレーセットを食べてから、名物の白金豚を使ったホットドックとメンチカツをぱくつく。
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 あとは2回のトイレ休憩を挟むが、雨の影響で50kmの速度制限かかっている上に、Uターン渋滞もあってか、確実に時間通りに着く気配がない。やっとこさ都内に入ったあたりで2時間押し。下道をざっと行って上野についたときは、21時半だった。バスはこれがあるからなぁ。
 ここからは上野、秋葉原と乗り継いで8日振りに自宅に到着。いやぁ、疲れた。
 今回は、先にも書いたが『お嬢様特急』の20周年を記念したプランニングで、サッポロビール園とかカプセル連泊とか岩見沢下車とか、あのときと同じようなテイストを出しつつの旅だった。この20年で何が変わったって、インターネットの普及とそれに付随してサービスの拡充がやはり大きい。
 あのときは、まだ「旅の窓口」はリニューアル前だし、スマホはもちろん、Googleマップもなくて、ノートパソコン(持って行ったのはリブレットだった)は数時間しかバッテリーが持たず(それもカタログスペックで、感覚では1時間ちょい)、モデムカードとグレーの公衆電話で細々と検索するしかなかった。
 それでも札幌ならグレ電はあるが、地方は全滅で、電話帳であたりをつけて宿を予約したのを思い出す。紙の「るるぶ」を買って持って行ったけど、当時から「ザ・観光名所」は寄らなかったから、1割くらいしか役にたたなかったかな。ただ持って行くものが今よりは少なかった気はする。カメラもフィルムだったけど、フィルムや電池、はたまた時間つぶしのラノベなんかは先々の店で買った記憶はあるけれど(逆に言うとほいほい買える汎用品だったから)、洗濯どころか着替えとかした記憶は無い。臭かったろうなぁ。
 20年でおそらく10回以上は18きっぷを使ってるが、今回は初めて北海道&東日本パスを使ってみたが、自動改札を使えるのが地味に便利だった。あと連続とはいえ7日間有効というのも便利かな。また函館・青森のフェリーが夜中でも運航していてそして2,000円台で乗れることや、13時間もバスに揺られるのも意外といけるということも発見できた旅だった。さて、来年はどうしようか。