風呂釜から見るものづくり(大げさ)

 たとえば賃貸でもこんなリフォームもあるんだという今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
 風呂釜が使えなくなったので改修した。といっても賃貸なので家主さんのほうでやっていただいて、こちらは工事に立ち会っただけだが。それでも、大きさは小さくなったにも関わらず出力はパワーアップしているのだから、日本の製造業のたゆまない努力はすごい。


 ことの発端は、8月下旬。夜、帰ってきて汗を流そうと風呂場に入ると、シャワーが出ない。いわゆるバランス釜で、レバーが水平なら止まって、レバーを上げると蛇口から、下げるとシャワーからお湯が出るという仕組みなのだが、そのレバーをどちらにやってもポトリとも出ない。まだ暑いさなかなので、ほかの蛇口から水を出して浴びて過ごす。
 管理会社に電話して、日曜に来たときに現状の確認をされて、翌週木曜に水道業者さんが来ていろいろと精査して、「ものも古いので全部交換かもしれません。管理会社さんへ見積もりあげて、工事って形になりますね」とのこと。
 それから1週間ほど経ってからまた管理会社の方が来て、「こちら古いのと入るサイズがないので、全部取り外して、新しい給湯器をつけさせてもらいます。工事の日程が決まり次第連絡します」とのことを、寝起きのぼーっとした頭で聞いていたのだが、それから10日ほど連絡が無い。
 さすがに、水をかぶる生活も涼しくなってきたある日に、業者さんから「急ですけど、明日の工事はどうでしょう?」との連絡が。しょうがないので了承して、事務所に行って有給申請して、その日を待つ。
 工事は9時からというので、早めに起きたら、20分ほど早くに来られて、下見して部材や工具を用意しているうちに9時を過ぎたので工事開始。今ある風呂釜を外し、吸排気パイプを外し、外壁に穴を開けて、内から外への給水管、外から内への温水管を配置して、外には給湯器を設置して、さらに供給量が増えるせいかガスメーターも中華料理屋かというくらいの大きさの物に付け替えて、午前中の工事は終了。お昼を挟んで、午後からは温水と水の混合水栓をつけて、給湯器への電源供給用で外置きの洗濯機のあたりから延長工事をして、吸排気パイプの穴をふさいで、15時過ぎに終了。「工事終わりました。こちらが説明書です。それでは」と帰られていった。
 細かい説明はなく、思いの外、砂ほこりが多かったので、これから掃除して事務所行くのもしんどいなぁ、ということでその日は全休にさせてもらったが、まぁ出てくるお湯の温度の高いこと。説明書によると約60度だそうで、あと流量もすごい。風呂桶にためるのに、今までの時間(30分弱で止めていた)だと、あふれるくらい。さすがに中華料理屋で使うくらいガスメーター、通るガスの量も半端ない。給湯器自体もそれほど大きくなくて、あの熱量なのだから、ソーラーだ二重窓だと大きな設備に目が行きがちだが、建築やエクステリアの技術革新はすごい。