たとえば、遠征にいくので事前調整ってどこのアスリートかという今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
もう1週間前の話になるが、福山競馬(紆余曲折はあるがボートレース児島にも)に行ってきた。
事の発端は、例によって地方競馬の赤字による廃止で、今年もこんな理由で行くのも寂しいものだが、それにしても議会だからか「今年度で廃止」とか急すぎる。事前に「単年度赤字なら」「累積赤字額がいくらで」「基金を取り崩して残高がここまでいってしまったら」という付帯条件はあるにしても、そこまでウォッチしてないこちらのせいでもあるけれど。
まぁライター諸氏には「これから廃止されるところに行って、いくら馬券を買ったところで何の役にも立たない」旨をいう方もいる。「ブルートレイン、最後の発車」なんてのに、指定席が1分で売り切れたとか、ホームに撮影目当ての人があふれて危ないとかがニュースになるが、それを見るたびに「最後じゃなくて、普段から使ってやれよ(撮ってやれよ)」とは思う。最後とか終わるのがわかってから行くのはまるっきり一緒なんだろうが、それでも足を向けざるを得ない。
ということがわかってから、一応プランめいた物をつくって、ついでにほかのレース場も行きますか、とやってみてもどうにもコスト的に合わない。いっそ夜行バス往復で福山オンリーにしようと決めて、せっかくだからと中国バスのドリームスリーパーなる、「1車両14席」というワイドな席を擁したものにしてみる。意外にも夜行バスは初めてで、どうなることかと30日前の予約開始日にいそいそと予約する。足が決まってから宿を予約して一安心。
年末は、前のにも書いたように、有馬とJRA最終日が終わって、仕事納めは早めに出ていつもの銀座ライオンへ。すっと入れたのでキングで乾杯、例によって最後までいて4杯ほどいただく。
翌29日は大井競馬へゴー。が、なんともならない結果で最後までいないで、銀座で買い物。オードブルとお正月の定番、鈴廣の古今をゲットして家に着く。
30日から31日は買い出しして、夜はワインを空ける、怠惰な生活をして、元日から末廣さんのお酒で乾杯。テレビ三昧な日々。
4日は遠征の肩慣らしのつもりで川崎競馬へ。こちらも何百円かしか当たらずに、とぼとぼと帰ることに。まぁ、大井ほど設備がなく逆に「全部見た感」があり、また食べ物もおいしかったので、日程さえあえば来てもいいんだろうけど、がっつり平日しかやらないのでねぇ。
空けて5日は、JRA中山で金杯。なんとか三連複はゲットして、まぁよしとしよう。いい加減、飲むものがなくなったので、前に買っていた宝酒造・天パック(900ml)を開けたら思いの外飲み口がよくて、結局全部飲み干す。
さて。いよいよ遠征の始まり。11日の金曜に、仕事をしてから18時半くらいに出て横浜に19時すぎについたものの、バスターミナル側にコンビニっぽいのがなく、結局そごうの食品売り場でスーパー的なものが、nanacoで買えたので、取り急ぎのパンと乾き物、ワンカップをゲットして、あとはすぐ食べる夕食を購入。お茶を自販機で買ってなんとか出発15分前。
バス自体は時間通りに出発(20:20)して、小1時間走って町田バスセンターに到着。ここから高速に乗って、足柄サービスエリアでいったん休憩した後は、お客さんは寝るだけになる。が、思いの外、揺れたのと、なにより暑い。ドライヤーかというくらいの温風が足を直撃して、これはつらかった(あとで、送風口を絞れたのでなんとかしのげたが)。結局、ヒートテックタイツを途中で脱ぎ、上はヒートテックシャツのみという、夏場かという格好で寝ることに。
明けて12日、朝6:06、福山駅前に時刻通りに到着。目が覚めたり、また寝たりで、気づいたら6時ちょい前で焦りながら、荷物をまとめて、降りたのだが、まぁ真っ暗。とりあえずトイレで顔を洗って、駅に向かい、荷物を小分けしてロッカーに放り込み、周りをうろうろ。7時過ぎに喫茶店に入ってモーニングを頼んで、コーヒーのおかわりで粘って、なんとか8時過ぎ。競馬場行きのバスは10時からなので、いっそ歩いて行くことに。1時間弱でついてしまったので、川沿いにぶらぶらして、なんとか時間をつぶして、入場。
早速写真でも撮ろうとしたら、「撮影許可、取られました?」と。競馬場では「馬を撮るから」で黙認されていて、ほかのレース場とかでもいわれたことはないのだが、ここでは必要なようで。うがった見方をすれば、警察関係が組関係者を…という経緯なのかもしれない。広島だから。
警備員詰め所で住所氏名を書くだけなので、まぁいいのだが、そこからパドックを撮って、レースを撮ってを3レースくらい繰り返して、さてカメラだなんだを手荷物で預けて、食事をして、本格的にレース観戦。ただフルゲート10頭で、「半分は来ない理論」でいくといつもの「三連複軸2頭でヒモ4~5頭で1,700円くらいを取る」方法ができない。途中、「これ新聞のマーク通りに買えば」と気づいて試しにやってみたが、確かに当たるのだがそんな予想なので、三連複で200円台、三連単で700円台とか。トリガミもいいところなので、もうどうしようかと思案するくらい。でも買う。
結局、最終レースが終わり、40人くらいしか残ってない中、その口取りとか表彰式まで見ることに。廃止が決まる云々以前に、儲かってないからやめるわけで、その過程では賞金額が削られ、手当がなくなり、それでも「馬と競馬と競馬ファンのため」と歯を食いしばってがんばってこられたスタッフや騎手の方々には頭が下がる思いで見ていた。
ここからはバスで駅前に戻り、お土産を配送させて、荷物をピックアップしてから、ホテルに向かう。いったん、シャワーを浴びて、夕食にゴー。一応瀬戸内なので、魚だよねぇと駅前まで戻って、やっぱりこっちかとうろうろ。結局、「手結(てい)」さんへ。カウンターの中程に腰を下ろしてひとまずビール。お通しがよかったので、いくつか頼んだのだが、いかんせんお一人で料理はやられているので、まぁ出は遅い。そのうち、カウンターもいっぱいになって、お隣同士が知り合いなんて感じでいたたまれなさもあったので、さくっと出た。味はよくて、おすすめのお酒もよかったので、グループでばーっと頼むのがいいのかも。ホテルに戻りしな、まだ時間も早いのでコンビニで食事とおつまみを。部屋で飲んでひとまず就寝。
13日。夜も明けきらぬうちに目が覚めて、さて今日も福山に行くのかと思うとちと腰が重い。いっそほかのレース場にするべか、と調べたら、ボートレースの宮島と児島がやっているらしい。経路検索して近い児島に向かうことにして、1Rから逆算すると8時過ぎの列車に乗るらしい。さくさくと準備して、駅売店で自宅用の酒を買い、ドトールでモーニングを食べ(これは余分だった)、列車に乗って岡山で乗り換え。ついでにうどんでも食べて、児島についたのは10時頃。無料バスに乗って、ボートレース児島へ到着。1Rがすぐだったので、よく見ずに購入。そりゃ当たるわけもなく。ここからは場内をうろうろして、舟券買って、昼前に食堂でうどんといなり寿司をいただいて、さらにうろうろ。そこそこ当たったので、こりゃいいやと売店で食べ物買ったり、持ち込んだワンカップ飲んだりして、まったりと過ごす。後半戦は惜しいところが続いたが、まぁよしとしよう。あとは逆に向かって福山駅についたのは18時半くらい。はて、帰りのバスは22:24なので、もう居酒屋でいいやといったら、まぁ混んでいる。そりゃ、新成人が多いわな。連日のうろうろで、気になっていた小路にあった「たんと」さんに飛び込んでみる。
横目でカード端末を確認してから、お造り頼んだら、こりゃ結構いけるぞ、と。あとはビールと揚げ物のコンボでおなかを膨らましてから、おすすめのお酒と湯豆腐を。湯豆腐が固形燃料で温めるらしく時間がかかっていると、「こちらお時間かかりますので、これをどうぞ」と小鉢のサービスも。こりゃいいやと、おすすめのお酒を端から頼んで、あとはあまり覚えてないところでチェックアウト。時間的に3時間いたことに。
お店を出たら雨が降る中、コンビニでお茶を買い、ロッカーで荷物をピックアップして、バス乗り場で荷物の整理。乗り込んでからは、例によってヒートテックタイツを脱いで就寝…したと思う。ほぼ覚えてない状態。
そして5時頃、尿意で目が覚め、お茶をがぶ飲みしてトイレで反省。まだ3時間眠れるわと思っていたら、「途中、お降りのお客様いらっしゃいませんでしたので、通過しましたため、予定より早く到着します」って。完全二日酔いのまま、横浜駅に降ろされて、さて京浜東北線~総武線と乗り継いで、家にたどり着く。とにかく横になって数時間、昼頃に目が覚めたが、どうにも二日酔いだけじゃないようで、おかゆを炊いて風邪薬を飲んで、あとはトイレに数回行ったきりで、ずーっと寝ていた、というだいぶだめな感じ。
スポットの遠征だったわけだが、酒を飲んでの夜行バスがダメだというのがわかったのが収穫。廃止が決まってから行くわけでどうしても後ろ向きな感じもあるが、それでも現地で見ることは大事だと思う。たとえレースで損しても。もう途中から「今日は何を食ってやろう」しか考えてなかったので、おいしい料理とお酒があったのはよかった。もう行く機会はないんだけれども。