またぞろ九州へ

 たとえば、有休や代休どころか、休むのって何年ぶりな今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
 代休と週末を使ってまたぞろ九州へ競馬をやりにいってきた。というと、どんなダメな人間かと思われるだろうが、荒尾競馬が年内で廃止するとのことなので、そのゲンバに行ってみたかったのだ。まぁ、もっと早くに知っていれば夏の旅行に組み込んだんだけれどね。
20111014_img_1744.jpg ことの始まりは、1週間ばかり乗りつぶしていた夏休みが終わって10日くらい経った頃、荒尾の競馬組合に議会から「年内廃止にしたい」という話があった、という記事を目にした。そのときは「年内廃止」とだけあったので、いきおい年末年始を九州で過ごす、という旅スケジュールを組んでいたが、荒尾市議会で正式に競馬の年内廃止が発表された。最終開催は12月23日となって、年末休暇で行くプランはなくなり、それからの開催日程も毎週金曜日のみなので、祝日で行けたとしても、結局12月23日だけとなってしまう。最後の最後は混むからなぁ、ということで、初めての代休申請へ。
(写真は荒尾競馬場のパドック。真ん中に木があるのもそうだが、そのこぢんまりとした雰囲気は格別)
 金曜を休んで、その前の日から移動、日曜に戻ってくるラインでスケジュールを組み直す。18きっぷは使えないし、鉄道の日記念きっぷを使ったとしても移動日に1日ずつ取られるのであまり現実的ではない。面白そうだからキングオブ夜行バスこと、はかた号でのプランも考えたが、思いの外料金が高い。結局、スカイマークの北九州か熊本か福岡行きからチョイスすることに。福岡行きは本数はあるものの、接続がいいからか夜便はうまっていたし、熊本行きもそこからの移動が大変そう。23時台に離発着している北九州行きをチョイス。これで13日発、16日着でプランをたてる。


 10月の連休明けの11日、普段通りに出たわけだが、そこに普段通りでないワナが。なんと事務所の鍵を忘れたのだ。20時を過ぎてふと気づくと周りにだれもおらず、うん帰れないね、と。たとえ、コンビニ行くにしても、そこで何かあるリスクを考えると、出歩くわけにも行かず、結局そのまま泊まることに。久しぶりのイス寝。12日の11時前に、ほかの社員が来たのでやっとこさコンビニ行けるので、朝食を購入。そこからは、しょぼしょぼとした目で仕事を終わらせて19時に帰ることにする。家に着いて、とにかく明日からの準備をして就寝。
 13日。ただでさえ稼働日の少ない週なのに1日休みもらうわけで、体感的に2倍の量。なんとか19時まわって終わらせて、羽田空港へ。なんかやってるだろうと食事をしないでいったら、発券して保安場通った中にあるお店の閉まるのが早いこと。ディレクトリ見ても確かに20時までだし。うーん、ということで、もうそのまま21:20発のに搭乗。10分くらい遅れたけど。北九州空港から小倉駅への高速バスに乗り込み、駅に着いたのは日付も変わった頃。チェックインしてコンビニの弁当と唐揚げでささやかな宴。
 14日。1時に寝て6時に起きて、06:53発の荒尾行きに乗り込む。なんだか途中から雨が降ったりやんだり。荒尾駅を降りると、また降り始めてきて。「コンビニでもあるだろう」くらいに考えたら、駅前にまったくなにもないのですよ。都会のコンビニATMと都市銀の多さになれきっていた。とりあえず、信金で軍資金をおろして歩いて競馬場へ。
 1Rの発走の40分も前なので、まだパドックにも馬影は無し。ロッカーがあるかと思ってうろうろしたけど、それらしいものは無し。そうこうしているうちに馬がやってきたのでシャッターチャンス。気づかなかったのだが、ここには女性騎手もいるようで、とりあえず彼女が騎乗する単勝馬券を買ってみる。あとあとこれが効いてくることに。
(写真の7番トモノミシェロ号に騎乗しているのが、その岩永騎手)
20111014_img_1822.jpg まぁ、新聞もなく(中でも売っているかと思ったら外向きだけだった)、出馬表を見ながら、撮影しながら前半戦終了。とりあえず昼飯を食べて、迎えた後半戦だが、本降りになってきたので、そろそろ打ち切ろうかと思っていたところ、先ほど買っていた岩永千明騎手が勝ったではないですか。人気も低かったらしく、単勝で1,490円なり。これでやめとけという意味かと思い、雨の競馬場をあとにした。
 ここから、鳥栖まで戻っても本降りは変わらず、とにかくチェックインして、仕事でもするか、と。ところが、ホテルの回線からサーバーに入れず。「ああ、そうか。接続を絞ってたっけ」とWiMAXでつなごうとしたらなんと圏外。事前に調べてなかった痛恨のミス。事務所に電話して、サーバー触れそうな人にパスワードを伝えて、いじってもらうが、こんどは「指定されていないのは全部拒否」の設定が残ってしまって、手も足も出ない状態に。結局、Webminで変更できるのがわかって、なんとかなった。天気のせいもあるが、仕事でしくじって迷惑かけて、なんだか浮かれて飲む気分でもなく、コンビニ弁当で済ませて、21時前には横になった。
20111015_img_2013.jpg 15日。朝食を食べて、こんどは佐賀競馬場へ。今回はちゃんとバスに乗っていくことに。1Rの発送前についたので、こちらでも撮影開始。3Rくらいまで撮ったところで天候が怪しくなってきたので、荷物をロッカーに入れて、あとは競馬に集中する。新聞買って、パドックを見たら、なんだかちゃんと当たるじゃないですか。配当は低いからトリガミもあったけれど。こちらでも昼飯食べて、ちょっと外したのが続いたので、じっくりパドックを見て買ったら、なんと9Rから最終11Rまでと他場の11Rが連続的中(写真が11Rの優勝馬リネンハイブリット号)。回収率は低いけれど、的中率50%は初めてかも。
 さて、帰りますか、とバス停で30分待つ。しかも10分くらい遅れてくる。鳥栖駅に戻って小倉行きに乗車。途中眠くてしょうがない状態で、小倉に到着。さて、お土産を買おうかと駅ビルに向かうともうシャッターおろしてるし。また階段上がって、KIOSKで調達。そして、空港バスの時間を確認してから、前回も寄った居酒屋へ。
 が、しかし。土曜の21時前だというのに、客は自分を入れても3組。やっていけるのか心配になりながら、カウンターに座って、ビールからお造り、例の男前ジョッキと海鮮焼きそば、地物のタコを焼いたのがあるのでそれと焼酎、エビのかき揚げと熱燗と1時間半ほど飲む。途中、同伴の待ち合わせのようなおじさんがカウンターの3席くらい向こうに座って、お相手が席を外したところで声をかけてきて、ちょっとびっくり。こちらが先に帰るので、最後は挨拶して店を出た。
 そしてこちらも前回寄った唐揚げ屋で何か買おうとしたら、もうなにもなくて「これしかないから、半額でいいよ」と軟骨ボールを勧められ、「じゃそれで」と。そしたらおにぎりをオマケでくれたので、今日の夜食に決定。
 小倉駅から北九州空港へのバスに乗り、さっさと発券して保安場通って搭乗待ち。もう店が開いているのは期待しないことにする。スムーズに搭乗が済んで、九州の地を離れることに。しばらくゲンダイを見ていたが、結構揺れるのであきらめて寝ることに。そして気づいたら羽田に着いておりました。この時点ですでに16日の1時。
 当然、モノレールも京急もリムジンバスもないので、『ターミナル』のトム・ハンクスよろしく、空港で寝るしかないのだ。国内線ターミナルは、第1、第2ともに、最終便が発着したら閉まるので、国際線ターミナルへ移動する。ありがとう24時間化。
 前に調べたときは、シャトルバスは夜中に動いてないような記述を見たので、「タクシーかなぁ、最悪歩きかなぁ」と思っていたら、目の前にバスが止まっているので、それに乗ることに。
 国際線ターミナルでとりあえず、コインロッカーに荷物入れて、なんか飲み食いしようかと思ったけれど、そーいや小倉で買ったのがあるか、とベンチに座ってそちらを食べることにする。しかし量が多い。たぶん5~6人分あると思うし、なによりこの真夜中に揚げ物って。20分くらいかけて食べ終えたら、もう動くのも面倒な感じになったので、そのままベンチで寝ることに決定。なーに、3時間もすれば始発も動いている頃よ。
 国際線といってもさすがに夜中にバンバン来るわけではないので、比較的静かだったが、4時ぐらいから「○○航空、△△便にご搭乗のお客さま…」というアナウンスが、日本語から英語、韓国語、中国語で入るようになる。もう、ほとんど寝てない状態で気づいたら5時をまわったので、顔を洗ってモノレール乗り場へ。しかし、どうにも変な時間に寝起きしたからか、それとも昨日の酒のせいか、ものすごく頭が重い。鎮痛剤を飲んで、浜松町~秋葉原~本八幡と乗り継いで、今回の旅程終了。
 今回も初めてのことを仕込んでいたが、逆説的に「平日に仕事休んじゃダメだ」ということだけわかって、少しくらい気分。労働者の権利を声高に言うつもりはないけれど、まったく無理ってーのもねぇ。今回は遊びだからあきらめればすむだけだが、病気で本人がとか、実家で両親が倒れたとかあったら、どうするかを本気で考えないといけないかも、とは思った。あと、寝泊まりさえケアできれば、夜間発着の飛行機は使えることもわかった。ただ、飛行機代は数千円安くても、その分1泊余計にするから、素直に12,000円くらいの福岡便を選ぶ方がいいんだろうけど。
 荒尾では6,900円買って5,750円払い戻し、回収率83.3%。佐賀では他場も入れて13,000円買って8,030円払い戻し、回収率61.7%。60%超えれば良しとしている(長期でやっていけば75%に近づいていくので)ので、まぁ良かったかと。相変わらず雨に降られて、からっとした雰囲気をカメラにおさめられなかったのが残念。特に、荒尾はコースのすぐ向こうが有明海ということもあって、つくづく「晴れていればなぁ」と思った。思ったので、もしかしたら12月23日に行くかも知れん。