水温む春

 たとえば、「出会いと別れの季節」よりも「水温む」を実感する今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
 まったくもって個人の住居環境に依存する話で共感は得にくいとは思うが、自宅には暖房設備はない。正確には稼働させてないというか、クーラーはあるが電源コードは抜きっぱなし、あるのは足下を暖めるハロゲンヒーターと60センチ四方の電熱座布団のようなものくらいで部屋を暖めるには能力不足。というかできない。江戸時代だってもっとちゃんとしてただろう、という気もしながら、結局家に帰って、飯食って寝るだけである。一番困るのは、朝の洗髪くらいなもので。

“水温む春” の続きを読む